ブロックコードの次は何を学ぶべき?|小学生のプログラミング教室を卒業したあと、中学生で伸びる子の進み方
2026-05-13
講師 / 技術リーダー
岡部 蒼太(べーやん)
塾生の保護者向け予約・進捗管理アプリや、塾講師向けの管理システムを開発・運営しています。大学院では医療用CTの画像再構成の研究に従事。競技プログラミングを通じて、問題を整理し筋道を立てて考える力を伝えています。
ブロックコードの次は何を学ぶべき?
Scratchは一通りできるようになったけど、この先は何を学べば良いの?
プログラミング教育が広がったことで、最近は小学生のうちからScratchでゲームやアニメーションを作れるお子さまも増えてきました。
作品を完成させたり動きを工夫したり、公開して友達や家族に見てもらったりしながら、 自分で作る楽しさ を実感されている方も多いと思います。
一方で、Scratchにある程度慣れてくると、こんな悩みを持つご家庭も少なくありません。
- 同じような作品ばかりになってきた
- 動画を真似すれば作れるけど、自分で考えるのは難しい
- “次のステップ”がわからない
この記事では、ブロックコードに慣れて自分で作品作りを続けている子が、 次に学ぶべきことを実際のプログラミング塾での経験を踏まえてお話します。
ツールの使い方はいつでも学べる
ブロックコードなどの小学生向けプログラミングから次に進むときは、 伸びる子と止まりやすい子が大きく分かれるタイミングでもあります。
この時期に大切なのは、新しいツールの使い方を覚えることだけではないと考えています。
ゲーム開発への挑戦
やはり子どもたちにとってゲームは身近な存在であり、 「自分もゲームを作ってみたい!」がプログラミングを学ぶモチベーションなことも多いです。
それなら一緒に実現しよう、ということで、 私たちも最初はゲーム作りをメインに教えていました。
まずは動画教材に沿ってブロックコードやJavaScriptで2Dゲームを作ります。
そこで ゲームを完成させた! という体験と達成感を味わいながら、プログラミングの基礎を学びます。
ここで大きくつまずくことは少なく、順調に進めてコースを修了する子がほとんどでした。
Unityへの挑戦
Scratchのような2Dゲーム開発を終えて次に進むなら、 プロも扱うUnityというツールで3Dゲーム開発へ進むことは、一般的な選択肢の一つです。
そうしてUnityへ踏み出した先に待ち受けていたものは—。
「Hierarchy?」「Inspector?」「Prefab?」「ローカル座標?」
画面には、たくさんのボタンや専門用語が並んでいます。
子どもたちは、 「ゲームを作りたい!」と思って来ているのに、
- 複雑なUIの見方
- 豊富な機能の把握
- 3Dでの画面操作
- ディレクトリの概念の習得
- ローカル座標?ワールド座標?回転?
を最初に学ばなければなりません。
「プログラムを書くぞ!」という気持ちの前に、いくつもの壁が立ちはだかっていました。

機能の勉強や操作の練習がメインではもったいない
PCの操作に慣れている大人ならすぐに理解できることも、 新しく学ぶ子どもたちにとってはすべてが未知の概念です。
その結果、
- なにをすればいいのかわからない
- ちょっとしたことを実現するのにも時間がかかる
- なんだか難しく感じる
という状態になってしまうことがあります。
プログラミングを学びたいのに、 機能の把握とツール操作の習得に大部分の時間を取られてしまう。 これは非常にもったいなく感じていました。
また、苦労してUnityを習得したとしても、5年後、10年後には新しいツールが出て、 そちらが主流になっているかもしれません。
要件に合わせてさまざまな技術を勉強しながら開発をするのは、 大人の開発現場ではよくあることだと思います。
しかし、中学生以降の学習では、ツールの使い方を覚えることだけに時間を使うのではなく、 考え方そのものを育てる時間も大切にしたいと考えています。
ゲーム開発の難しさや体験はこちらの記事でも紹介されています。 https://harucoder.jp/blog/game-development-coding-fundamentals
「考える力」を伸ばす
もちろん、新しいツールやプログラミング言語を学ぶこと自体は大切です。
Scratchの次にPythonへ進んだり、Unityでゲーム開発に挑戦したりすることも、とても良い経験になります。
ただ、将来どんな技術が主流になっても、それを扱うのは自分自身です。
だからこそ、中学生以降のプログラミング学習では、ツールの使い方を覚えるだけでなく、 より本質的な 「考える力」 を伸ばしていくことが大切だと考えています。
たとえば、次のような力です。
- 問題を整理する力
- 必要な処理を順番に考える力
- エラーの原因を予想する力
- 試行錯誤しながら前に進む力
小学生のうちは、「やり方を覚える」「お手本通りに作る」ことで進められる場面も多くあります。
しかし中学生以降になると、学校の数学と同じように、問題の内容が少しずつ複雑になり、ただ手順を覚えるだけでは対応しにくくなっていきます。
これはプログラミングでも同じです。
ゲーム開発であれば、
- お手本のゲームに自分なりの機能を追加する
- キャラクターの動きをどう作るか考える
- エラーが出たときに、どこが原因か予想する
- 思った通りに動かない理由を調べて修正する
といった場面が出てきます。 ここでは、答えが最初から用意されているわけではありません。
「どうすれば実現できるのか」を自分で考え、試し、うまくいかなければ修正する。
この経験こそが、ブロックコードの次の学習ステップで大切になる部分です。
競技プログラミングの選択肢
考える力を伸ばすための取り組みとして、競技プログラミングに挑戦してみませんか?
プログラミング学習の分野では聞き慣れない方も多いかもしれません。 競技プログラミングとは、出題された問題に対して、プログラムを書いて正しい答えを導く分野のことです。
たとえば、
- テストの点数一覧から平均点以上の人数を求める
- 最短ルートでゴールへ進む方法を考える
- 条件に合うデータを素早く探す
といった問題に取り組みます。
ゲームを作るような見た目の楽しさとは少し違いますが、 「どう考えれば解けるのか?」を試行錯誤する、パズルや数学に近い面白さがあります。
ここでは、Fizz Buzzという言葉遊びを実際にプログラムで作る問題を例として取り上げます。

問題を読み、問われていることを理解する力がつく
競技プログラミングは数学の文章問題に近い面があります。
何を問われているのか、どのような条件が与えられているのか、何を答えれば良いのか、これらを整理しなければ、正しいコードを書くことができません。
なんとなく手を動かすのではなく、最初に内容を理解する姿勢が身につきます。
上記の例題では、
- どこから始めて、どこで終わる?
- 3や5の倍数のとき、そうでないときは何をする?
- 3と5、両方の倍数のときは?
これら当たり前のように思えることを、具体的に言語化して理解へ落とし込むことが求められます。
解決までの道筋を立ててから動く習慣がつく
問題を読んでもすぐにコードを書き始めるのではなく、 「どのような処理が必要か」「どういう順番で処理すれば良いか」を考える必要があります。
答えまでの道筋を思い描いて、 「この方法ならできそう」といった予想をして、その正当性を確認して、そこから実際にコーディングへと移ります。
頭の中で整理してから行動する経験を重ねることで、大きな課題に対しても小さなステップに分けて考え、順番に解決していく力が身についていきます。
例題では、このような想定をしてからコーディングを始めるとスムーズにできそうです。
- 1からNまで繰り返しそう
- 繰り返し1回ごとに、3や5の倍数の確認が必要そう
- 3と5、両方の倍数のときも考慮するべき
自分で考える習慣と集中力が育つ
誰かに手順を教えてもらって、その通りに真似をして進めるのではなく、 自分の力で答えに近づいていくのが競技プログラミングの特徴です。
すぐに解けない問題にも向き合う中で、考え続ける力や、一つの課題に集中して取り組む力が育っていきます。
競技プログラミングの形式では、
- 問題文
- 例題の入力データ
- 例題の出力データ
のみが与えられ、入力から答えを出すまでの道筋は、すべて自分で考えます。
試行錯誤し、修正しながら解決する粘り強さが身につく
プログラミングも、それ以外の物事でも、最初から一度で完璧にこなすことは難しいものです。
うまく動かないことや、想定と異なる結果になることは自然なことであり、どこで間違えたのかを考え、修正して、何度でも再挑戦することが大切です。
特に競技プログラミングでは、正解か不正解かのみ採点され、 どこが間違っているかは自分で見つけなければなりません。
- プログラムに記述ミスが無いか、ソースコードを見直す
- 問題文や制約を読み間違えてないか、何度も読み返す
- 変数の内容がどのように変化するか、処理を追って計算する
- どの処理がいつ実行されているか、1行ずつ確認する
- 例題とは異なるデータを与えて、ふるまいと出力を確かめる
- 解き方(アルゴリズム)が問題に適しているか、解法自体を考え直す
まずは何を間違っているか、それを特定するだけでも予想と実証を何度も繰り返します。
こうした試行錯誤の積み重ねによって、間違いを恐れずに修正しながら前に進む姿勢や、解決するまで粘り強く挑戦する力が養われます。
まとめ
ブロックコードは、「作る楽しさ」を知って、プログラミングを好きになる入口です。
そして中学生以降は、
- ツールの使い方を覚える
- 動画通りに作る
だけではなく、
- 自分で考える
- 試行錯誤する
- わからない問題に向き合う
こうした経験が、将来につながる力になっていきます。 競技プログラミングは、その力を伸ばしていく選択肢の一つです。
問題を読み、解き方を考え、プログラムを書き、修正を繰り返す。
シンプルな形式だからこそ、ツール操作に振り回されず、考えることに集中できる環境があります。
もちろん最初は難しく感じることもありますが、 「考えて解けた!」という経験が大きな財産になるのではないでしょうか。
競技プログラミングの始め方
競技プログラミングの具体的な始め方については、以下の記事で詳しく解説しています。 実際にプログラムを提出して採点されるまでを図解でご紹介しています。

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