リアルのプログラミング教室を5年運営してきた僕が、オンラインプログラミング教室で大事にしていること

2026-05-14

オンラインプログラミング教室
プログラミング教室
中学生
高校生
JOI
情報オリンピック
保護者向け
星出 遼汰郎

代表講師 / カリキュラム監修

星出 遼汰郎ほっしー

中学生・高校生向けのプログラミング学習サービス「HaruCoder」を運営しています。指導歴は5年以上、これまでに100人以上の生徒を教えてきました。プログラミングの楽しさ、そして「考えることそのものの楽しさ」を伝えることを大切にしています。


リアルのプログラミング教室「e-春風塾」を、5年間運営してきました。これまでに見てきた生徒は 300人以上、JOI(日本情報オリンピック)一次予選の突破率は 9割を超えます

そんな僕が今、HaruCoder というオンラインプログラミング教室を立ち上げ、中高生数人と一緒に学んでいます。HaruCoder は、e-春風塾で5年積み上げてきた指導の "オンライン版" という位置づけです。

ただ、リアルでうまくいっていたことを、そのままオンラインに持ち込んでも、たぶんうまくいきません。 画面の向こうにいる生徒に、リアル教室と同じ熱量・同じ "空気" を届けるのは、本当に難しい。 これがオンライン指導を始めて、改めて強く実感したことです。

それでも、HaruCoder で 「これだけは絶対に守る」と決めていること が一つあります。

この記事では、

  • なぜオンラインだと "空気" が伝わりづらいのか
  • だからこそ、僕がHaruCoderで何より大事にしている軸
  • その軸を守るために、具体的にやっている工夫

を、現場のリアルとあわせてお伝えします。

オンラインだからこそ、僕が一番大事にしていること

そもそも、僕がプログラミングを教えているのは、「プログラミングができるようになって欲しい」というより「プログラミングが好きになって欲しい」からです。

だから、HaruCoder で僕が一番大事にしているのは、「プログラムを書くこと・問題を解くことの楽しさを、最大限に伝える」ことです。

オンラインの一番の弱点は、教室にいるときの "空気" が伝わりづらいことです。

  • 隣の席の友だちが「あっ、解けた!」と声を上げる空気
  • たまたま近くの子と同じ問題にあたって、話し合う空気
  • 難しい問題に、みんなで机を囲んで考え込む空気

リアル教室では、こうした空気が 勝手に 楽しさを伝えてくれます。何もしなくても、教室の熱気が生徒を巻き込んでくれる。

ところが、オンラインで同じことは期待できません。リアル教室と同じように話していても、画面越しだとどうしても細かいニュアンスが削ぎ落とされてしまう。その子にとって、プログラミングが「ただ机に向かって課題を解く作業」になってしまうことは、なんとしても避けたい事態です。

だから僕は、オンラインでこそ「楽しさを伝えること」に全力を注ぐ と決めています。

なぜ楽しさを重視するか

5年間で300人以上の生徒を見てきて、確信していることがあります。

「楽しいから続く → 続くから伸びる」

中高生のプログラミング学習で、これほど強力なエンジンはありません。

  • 楽しくないと、家に帰ってからは触らない
  • 家で触らないと、教室の60分・90分だけでは伸びない
  • 楽しさを感じている子は、放っておいても自分から問題を解いている

JOI一次予選9割突破という結果も、特別なテクニックの賜物ではありません。「本当の楽しさに出会って、自分で問題を解き続けた子が増えた結果」 だと、本気で思っています。

これは、僕自身の実体験でもあります。

高校までの僕は、クラスでほとんどドベの成績でした。それが、高校2年生で競技プログラミングに出会い、ハマってからガラリと変わりました。「考えること、それ自体が楽しい」 と思えるようになり、嫌いだった学校の勉強も楽しめるようになったのです。

とくに、思考力がそのまま点数に直結する数学や物理の順位は、見違えるほど伸びました

このように、競技プログラミングは5教科の勉強とも相性がとても良いです。「プログラミングがきっかけで、学校の数学が好きになった・得意になった」という声を、HaruCoder でも、よく聞きます。

問題文を読み解く力・分解して手順に落とす力・検証して組み立て直す力 — これらは、数学の文章題・図形問題・証明問題で求められる力と直結しているからです。

HaruCoder で意識している「3つの楽しさ」

ひとくちに「楽しさ」と言っても、プログラミング学習における楽しさはいくつかの種類に分けられます。HaruCoderでは、特に次の3つを意識して伝えるようにしています。

  1. 「解けた!」の達成感 — パズルを解く楽しさ
  2. 「わかるようになる」成長の楽しさ
  3. 仲間・講師と一緒に考える楽しさ

それぞれ、オンラインで具体的にどんな工夫をしているかをお話しします。

楽しさ①|「解けた!」の達成感 — パズルを解く楽しさ

プログラミング学習は、極端に言えば 「問題を解いて、解けた!を積み重ねる」ことの繰り返し です。この瞬間の高揚感が、何より子どもを次の問題に向かわせます。

HaruCoderでは、この「解けた!」を最大化するために、こんな工夫をしています。

①すぐにジャッジされる仕組みを使う

書いたコードをその場で自動採点し、「正解(AC = Accepted)」が画面に出る仕組みを採用しています。 正解した瞬間に "AC" が表示される — この 即時のフィードバック が、「解けた!」を強く印象づけます。

紙のテストのように「採点まで1週間」では、達成感は薄れてしまう。オンラインだからこそ、システムの強みを最大限に活かせる部分です。

②ヒントの出し方にこだわる

「解けた!」の感動は、自分の頭で解けたとき にしか生まれません。 だから、わからずに止まっている生徒に対しても、いきなり答えを見せることは絶対にしません

「ここまでは合ってるよ」「この部分、別の見方をしてみるとどうかな?」と、最後の一歩は自分で踏み出してもらう ヒントの出し方を、何より大切にしています。

③「王道」と「マニアック」の二段構え

実は、競技プログラミングの問題には、「王道の解き方」と「もっとエレガントなマニアックな解き方」 がある場合が多いです。

HaruCoderでは、まず王道で解けた生徒に対して、「実はこの問題、こうやったらもっと短く、もっとエレガントに解けるんだよ」と紹介するようにしています。

一度解けた問題に、もう一度ワクワクする 体験。これが、上のレベルへ進む生徒のモチベーションを引き上げてくれます。

楽しさ②|「わかるようになる」成長の楽しさ

「昨日できなかったことが、今日できるようになっている」 この実感ほど、子どものモチベーションを支えてくれるものはありません。

HaruCoderでは、この成長の手応えを 生徒自身と保護者の両方が見える状態 にしておくことに、強くこだわっています。

①進捗の記録・可視化

解いた問題数、AtCoder のレート、クリアしたカリキュラム — これらをすべて記録し、いつでも見返せるようにしています。

  • 半年前は2時間かかっていた問題が、今は10分で解ける
  • 1ヶ月前はレート150。今は350

数字で見える成長 は、本人だけでなく保護者の方にとっても、「確かに伸びている」と実感できる最も客観的な証拠になります。

②毎週土曜21時の AtCoder Beginner Contest 参加を推奨

HaruCoderでは、毎週土曜21時から開催される AtCoder Beginner Contest(通称 ABC) に、希望者は参加するように推奨しています。

AtCoder は、日本最大のオンラインプログラミングコンテストサイトです。Beginner Contest は初心者〜中級者向けに毎週開催され、自分のレベルを全国の参加者と比べることができます。

最初は1問も解けない、ということも珍しくありません。ですが、毎週続けると、1問、2問、3問と確実に解ける問題が増えていく。 この「先週解けなかった問題が、今週解ける」体験こそ、成長を最も生々しく実感できる瞬間です。

オンラインだからこそ、自宅にいながら全国規模のコンテストに毎週参加できる。このオンラインの強みを最大限に使う のは、HaruCoder の大事な軸の一つです。

楽しさ③|仲間・講師と一緒に考える楽しさ

オンラインで最も伝えづらく、それでいて一番大事だと思っているのが、この「一緒に考える楽しさ」です。

リアル教室 e-春風塾を5年運営してきて痛感するのは、一人で黙々と解くだけのプログラミング学習は、続かない ということ。 誰かと「うーん、これどうやって解くんだろうね」と一緒に唸る経験が、学習を支える土台になります。

HaruCoderでは、この感覚をオンラインで再現するために、次のような工夫をしています。

①講師も「うーん、どう思う?」と一緒に考える

「正解はこうだよ」と教える指導は、HaruCoderではあまりやりません。 代わりに、講師が 「うーん、これどう思う?」「先生だったら、まずこう考えるかな」と、一緒に悩んで一緒に考える 時間を大切にしています。

これは、講師が "答えを知っている先生" ではなく、"一緒に問題に向き合う仲間" であることを伝えるための、地味だけれど決定的に大事な工夫です。

②「黙ったまま考えない」ことを徹底

オンラインで最も避けたいのが、生徒が黙って画面を見つめたまま固まってしまう時間です。これは指導する側から「考えているのか、止まっているのか」が見分けづらく、放置すると一気に楽しさが失われます。

だからHaruCoderでは、「今、頭の中でこう考えてる」「ここがわからない」を声に出したり、図に書いたりしてもらう ことを意識しています。

初めは苦手な生徒もいますが、講師が図の例を見せたり、自分の思考を率先して声に出してみせることで、だんだんできるようになっていきます。

思考を外に出すことで、

  • 講師は「あ、そこで詰まってるんだね」と適切なヒントを出せる
  • 生徒自身も、自分の思考が整理される
  • そして何より、一人ではなく "一緒に考えている" 感覚 が生まれる

オンラインの距離感を、対話で埋めるための工夫です。

まとめ|オンラインでも、本質は変わらない

リアル教室を5年運営してきて気づいたのは、プログラミング学習で一番大切なのは、結局のところ「楽しさ」を守ること だ、ということでした。

そして HaruCoder というオンライン教室を始めて、改めて確信したのは、

  • オンラインだと、何もしないと "作業" になりやすい
  • だからこそ、楽しさを伝える努力に妥協はできない
  • 楽しさを軸にすれば、オンラインだからこその強み(即時ジャッジ・全国規模のコンテスト)を最大限に活かせる

ということです。

「楽しいから続く → 続くから伸びる」

このシンプルなエンジンを、オンラインの強みを使って最大限に回す。それが HaruCoder の軸です。

もし「うちの子に合うかな?」と気になった方は、ぜひ一度、体験会で実際の雰囲気を見にいらしてください。楽しさが伝わるかどうかは、文章で読むよりも、一度参加して肌で感じていただくのが一番 だと思っています。

「中学生のプログラミング教室そのもの、どう選べばいいの?」という方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

中学生のプログラミング教室は意味ない?通わせる前に保護者が知っておきたい5つのこと
中学生のプログラミング教室は意味ない?通わせる前に保護者が知っておきたい5つのこと「中学生のプログラミング教室は意味ない」と検索する保護者は少なくありません。意味がないと言われる理由、逆に意味のある教室の見分け方、子どもが本当に伸びる中学生向けプログラミングスクールの選び方を、実際に教室を運営する立場から解説します。
harucoder.jp/blog/programming-school-meaningless

HaruCoderについて

中学生・高校生向けのオンライン競技プログラミング教室です。
情報オリンピック(JOI)一次予選突破率9割以上、AtCoder水色講師による個別指導。
月謝14,800円〜・入会金0円・オンライン全国対応。

星出 遼汰郎
授業で会えるのを楽しみにしてます!